腹圧性尿失禁に対して保険適用となるのは「スピロペント(塩酸クレンブテロール)」と呼ばれるβアドレナリン作動薬のみとなっています。
もともとは気管支ぜんそくの薬ですが、尿道を閉めるバルブ的な役割を果たしている「尿道括約筋」の締まる力を強めて尿漏れを起こりにくくする効果に加え、膀胱の収縮を抑える「ダブル」の効果があることから、腹圧性尿失禁の治療薬としても処方されるようになりました。
副作用としては、筋緊張が高まり、手足の震えやのぼせのような感じがする場合があります。また、重症のカリウム低下が報告されており、副腎皮質ステロイド薬、利尿降圧薬と併用する人は注意が必要です。
スピロペントは、骨盤底筋体操の効果を高めるために使用されるほか、手術を希望しない患者さんが長期間使うこともあります。
ただし、必ずしも尿道括約筋の緩みが尿漏れの原因といえないケースもあるため、近年の治療には、薬の服用よりも理学療法やTVT手術など手術のほうが効果が上がっています。